ふれあい農場をめざして
ふれあい農場をめざして

プロフィール
本人は秋田市の非農家の出身。奥さんは大仙市出身です。
大学卒業後、米国留学を経て、青年海外協力隊員として南米パラグアイに派遣され、牛の人工授精の普及に尽力した。帰国後、首都圏にある大手飼料会社に勤務し、国内外の関連牧場において畜産に関わる仕事に就いていた。平成11年に北秋田市(旧合川町)へ移住し、翌年に就農した。
氏名 | 加藤吉弘・由美子 |
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年齢 | 57歳 41歳 |
家族構成 | 本人、配偶者、子供 |
住所 | 北秋田市川井 |
経営の概要
作目 | 規模(面積等) | 経営の特徴 |
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比内地鶏 | 7,000~10,000羽 | パイプハウス鶏舎と放飼いで厳しい生産基準を順守。 |
花苗・野菜苗 |
パイプハウス4 棟754㎡ |
少量多品種の花き栽培。「ふみきりの花屋」として地域に定着している。 |
緬羊(サフォーク種(コリデール種) |
17頭 (目標 30頭) |
転作田での簡易放牧で耕作放棄の防止に貢献。 |
農産物加工(菓子製造) | 比内地鶏の卵を利用したシフォンケーキが評判。 |
就農の動機
子どものころから「牧場経営が夢だった。」と言う加藤さんは、大手飼料会社で国内外の牧場に赴任し、畜産に関わる仕事を続けているうちに「自分で経営したい。」と言う思いが強くなってきた。
故郷である秋田県内での就農を模索していたなか、最も親身に対応してくれた旧合川町(北秋田市)での就農を決意した。
地域とのつきあい
JAへの出荷や部会行事への参加を通じて、人脈も広がってきた。就農3年目を迎えて経営の基盤が整ってきたと感じている。
就農しての感想
地域の行事やボランティアには夫婦で参加している。
「ふみきりの花屋」の愛称で地域の人たちの交流の場となっている。また、小学校や公民館等からの花壇用としての注文も増えている。
妻は秋田内陸縦貫鉄道合川駅舎に開設した直売所「花野果」と農産物加工グループ「たまごの杜」の代表を務めるなど、地域をリードする活躍をしている。
良かったと感じる点
- 夫婦がお互いに「好きなこと」を楽しんでやってこれたこと。
- 妻の好きな花き栽培も導入できて、地域の仲間とともに農業の喜びを二人三脚で築き上げてこれたこと。
- 少ない農地を有効活用できる収益性のある作目が選択できたことは幸いだった。
苦労した点、また苦労している点
- 就農当初から3年ほどは思うように収入を確保できなく、貯金を取り崩しながらの生活が続いた。
- 生き物相手の仕事で計画どおりにいかないことがある。
就農希望者へのアドバイス等
自分の理想に強くこだわっていては何もスタートできない。
作目の好き嫌いに関係なく、確実に収益を確保できる品目を選んでください。早期に経営安定のめどをつけてから、自分のやりたい農業を目指すほうが、夢の実現への近道です。
今後の目標
- 人や社会ために役立つコミュニティ性のある農場にしていく。
- ハウスの花を見ながらケーキを楽しんで、カフェのようにくつろいでもらえる農場にする。
- 新しく飼養をはじめた緬羊を食肉用だけでなく、毛を染めて、糸に加工したり、フェルトにして小物を作ったりと可能性を広げていきたい。


